第1章 オープンキャンパス集客が重要な理由
オープンキャンパスは大学選びの最重要接点
大学進学を検討する高校生にとって、オープンキャンパスは単なる学校見学会ではありません。
ホームページやパンフレットでは分からない「大学の雰囲気」を体感できる場です。
実際にキャンパスを歩き、学生と話し、授業を体験することで、「この大学に通いたい」という気持ちが生まれます。
近年はSNSや動画サイトを通じて多くの情報が手に入る時代になりました。しかし最終的な意思決定では、実際に足を運んだ体験が大きな影響を与えています。
特に以下のような要素は現地でしか判断できません。
高校生が確認しているポイント
- 学生の雰囲気
- 教職員の対応
- 校舎や施設の充実度
- 通学環境
- 学食や図書館
- 授業の空気感
- サークル活動の様子
- 就職支援体制
オープンキャンパス参加による変化
| 参加前 | 参加後 |
| 名前しか知らない | 大学への理解が深まる |
| 情報不足で比較できない | 他大学との違いが分かる |
| 志望度が低い | 第一志望候補になる |
| 不安がある | 入学後をイメージできる |
大学広報において重要なのは、オープンキャンパスを「イベント」として捉えないことです。
本質的には「志望度を高める接点」です。
そのため、単純な参加者数だけを追うのではなく、参加者がどのような印象を持ち、どの程度出願意欲が高まったのかまで考える必要があります。
少子化時代に求められる集客戦略の変化
大学業界は大きな変化の中にあります。
最大の要因は少子化です。
18歳人口は長期的に減少傾向が続いています。
つまり、従来と同じ募集活動を続けていても、自然に学生が集まる時代ではなくなっています。
大学を取り巻く環境変化
| 過去 | 現在 |
| 学生数が多い | 学生数が減少 |
| 情報源はパンフレット中心 | SNS中心 |
| 大学主導の情報発信 | 学生主導の情報収集 |
| 認知が重要 | 比較検討が重要 |
| 来場数重視 | 出願率重視 |
現在の高校生は大学を探す際に、多数の情報を比較しています。
大学公式サイトだけではありません。
- TikTok
- YouTube
- Google検索
- オープンキャンパス体験談
- 在学生の投稿
- クチコミサイト
これらを横断的に確認しています。
そのため、大学側も接触ポイントを増やす必要があります。
オープンキャンパス当日だけ頑張るのでは不十分です。
来場前から情報接触を増やし、来場後も継続的にコミュニケーションを取ることが求められます。
高校生の情報収集は「検索型」に変化している
近年、大学選びにおいて大きく変わったポイントがあります。
それは高校生の情報収集方法です。
以前は大学側が発信した情報を見るスタイルでした。
しかし現在は違います。
高校生自身が能動的に検索しています。
例えば以下のような検索が行われています。
実際の検索例
- 東京 心理学 大学
- 総合型選抜 大学 おすすめ
- デザイン学部 就職
- 韓国留学できる大学
- キャンパスライフ 楽しい大学
- 大学 オープンキャンパス 東京
- 看護学部 就職率
このような検索行動が増えています。
つまり大学名を知らない段階から情報収集が始まっているのです。
そのため大学広報では、
「大学名を知っている人」
だけでなく、
「まだ大学を決めていない人」
にも接触する必要があります。
ここに集客施策の難しさがあります。
しかし逆に言えば、適切な情報発信ができれば認知されていない大学にも十分チャンスがあります。
「来場者数」ではなく「出願者数」から逆算する考え方
オープンキャンパス施策でよくある失敗があります。
それは来場者数だけを評価してしまうことです。
例えば、
- 来場者1,000人
- 来場者500人
で比較した場合、多くの人は1,000人の方が成功だと思います。
しかし本当にそうでしょうか。
例
| 項目 | A大学 | B大学 |
| 来場者数 | 1,000人 | 500人 |
| 出願者数 | 80人 | 120人 |
| 出願率 | 8% | 24% |
この場合、成果が高いのはB大学です。
重要なのは来場者数ではなく、その後の行動だからです。
大学広報では以下のような流れで考える必要があります。
理想的な集客ファネル
認知
↓
興味関心
↓
資料請求
↓
オープンキャンパス予約
↓
来場
↓
出願
↓
入学
この全体設計が重要です。
オープンキャンパスは途中のプロセスに過ぎません。
だからこそ集客施策は出願まで含めて設計する必要があります。
第2章 高校生がオープンキャンパスに参加するまでの行動プロセス
受験生はどのように大学を探しているのか
オープンキャンパス集客を成功させるためには、高校生の行動を理解する必要があります。
多くの大学は、
「まず大学を知る」
↓
「興味を持つ」
↓
「オープンキャンパスに来る」
と考えています。
しかし実際の行動はもっと複雑です。
高校生は進路について悩みながら情報を集めています。
高校生の思考例
- 将来何になりたいか分からない
- 文系か理系か迷っている
- 学部選びに悩んでいる
- 地元進学か上京か迷っている
- 学費が心配
- 就職できるか不安
つまり最初から大学名を探しているわけではありません。
まずは悩みを解決するために検索します。
情報収集の流れ
将来への不安
↓
情報検索
↓
学部や分野の理解
↓
大学比較
↓
候補校選定
↓
オープンキャンパス参加
↓
出願
大学広報担当者は、この流れを理解することが重要です。
SNS・検索エンジン・口コミが与える影響
現在の高校生は複数の媒体を組み合わせて大学を調べています。
特定の媒体だけで完結することはほとんどありません。
主な情報源
| 情報源 | 特徴 |
| Google検索 | 情報収集の入口 |
| 大学の雰囲気確認 | |
| TikTok | 学生生活の確認 |
| YouTube | 詳細理解 |
| オープンキャンパス | 最終確認 |
| クチコミ | リアルな評価確認 |
特に近年重要性が高まっているのがSNSです。
以前はSNSが情報発信ツールでした。
しかし現在は検索ツールとして利用されています。
高校生はInstagramやTikTokで大学情報を探しています。
例えば、
- ○○大学
- ○○学部
- 心理学
- 総合型選抜
- デザイン学科
- 韓国留学
などを検索しています。
そのためSNS運用では、現在のSNSが検索エンジン化していることを前提に設計することが重要です。
特にInstagramやTikTokでは、ユーザーがキーワード検索で情報収集を行うケースが増えています。
投稿設計にもSEO的な考え方が必要です。
具体的には以下の要素を意識します。
SNS投稿で意識すべき項目
- エリア名
- 大学名
- 学部名
- 学科名
- 入試方式
- 専門分野
- 留学制度
- 就職実績
これらをキャプションや動画内テロップに含めることが重要です。
知名度が高い大学の場合は、大学名そのものが検索されます。
そのため大学名を積極的に発信することで検索流入を獲得できます。
また関連ワードも重要です。
検索ニーズの高い関連テーマ
- AO入試
- 総合型選抜
- 指定校推薦
- 心理学
- 看護
- デザイン
- 韓国留学
- 就職率
- 国家資格
- キャンパスライフ
高校生は大学名だけで検索しているわけではありません。
興味や将来像から検索しています。
だからこそ大学広報では、
「どんな言葉で検索されるのか」
を逆算する必要があります。
学校選びの意思決定における保護者・高校教員の役割
大学選びは高校生だけで決まるわけではありません。
保護者や高校教員も大きな影響を持っています。
特に高校教員は進路相談の場面で推薦先を提示します。
また保護者は学費や就職実績を重視します。
意思決定への影響度
| 関係者 | 重視する項目 |
| 高校生 | 雰囲気・学び・学生生活 |
| 保護者 | 学費・就職率・安全性 |
| 教員 | 教育内容・実績・信頼性 |
そのためオープンキャンパス集客では、高校生向け施策だけでは不十分です。
保護者向け説明会や高校教員向け情報提供も重要になります。
実際に出願数を伸ばしている大学では、
- 高校生向けSNS
- 保護者向けサイト
- 高校教員向け広報
を並行して実施しています。
これにより大学選びに関わる全員へ情報を届けています。
オープンキャンパス参加までのカスタマージャーニー
最後に高校生の行動を整理してみましょう。
オープンキャンパス参加までの流れ
| フェーズ | 行動 |
| 認知 | SNSや検索で大学を知る |
| 興味 | 学部や学科を調べる |
| 比較 | 他大学と比較する |
| 情報収集 | SNS・サイト・動画を見る |
| 予約 | オープンキャンパス申込 |
| 来場 | 実際に参加する |
| 検討 | 志望校として比較する |
| 出願 | 受験を決定する |
この流れを理解すると、集客施策の打ち手が見えてきます。
重要なのは「予約を増やすこと」ではありません。
その前段階である認知や興味形成をどれだけ作れるかです。
特にSNS検索が当たり前になった現在では、高校生が検索する言葉を意識しながら情報発信を行うことが、オープンキャンパス集客成功の大前提になっています。
第3章 オープンキャンパス集客を成功させるSNS活用法
なぜ今SNSが集客の中心になっているのか
現在の高校生は、生まれたときからスマートフォンが身近にある世代です。
大学情報を調べる際も、最初にSNSを開くことが珍しくありません。
特に大学選びでは、「公式情報」だけでは判断できない要素が多くあります。
例えば、
- 学生の雰囲気
- キャンパスの空気感
- 授業の様子
- サークル活動
- 学食
- イベント
といった情報です。
これらはパンフレットでは伝わりにくく、SNSとの相性が非常に良い情報です。
高校生が大学選びで確認したい情報
| 情報 | SNSとの相性 |
| 学生の雰囲気 | ◎ |
| キャンパス風景 | ◎ |
| 授業内容 | ○ |
| 就職実績 | △ |
| 入試情報 | ○ |
| イベント | ◎ |
| 留学制度 | ○ |
SNSの役割は単なる認知獲得ではありません。
大学への好意形成を行う場でもあります。
受験生は大学の投稿を何度も見ることで親近感を持ちます。
その結果、
「オープンキャンパスに行ってみたい」
という感情が生まれます。
つまりSNSは集客施策の入口なのです。
Instagram・TikTokが検索エンジン化している理由
大学広報担当者が理解すべき大きな変化があります。
それはSNSの検索エンジン化です。
以前のSNSは投稿を見るためのものでした。
しかし現在は違います。
高校生はSNSで検索しています。
実際によく検索される内容
- 東京 大学
- 心理学部
- 看護学科
- 総合型選抜
- デザイン学科
- 留学制度
- 大学生活
- 大学生の日常
このような検索行動が一般化しています。
そのため、SNS運用においても検索されることを前提に設計しなければなりません。
「映える動画を作ればよい」
という時代ではなくなっています。
重要なのは、
「どんな言葉で探されるのか」
を理解することです。
SNS検索を意識した投稿設計のポイント
SNSで発見される大学になるためには、検索ワードを意識した投稿設計が必要です。
①エリア名を活用する
高校生はまず地域から大学を探します。
例
- 東京 大学
- 横浜 大学
- 福岡 私立大学
- 関西 大学
そのため投稿内には地域情報を積極的に含めることが重要です。
②大学名を積極的に発信する
知名度が高い大学ほど大学名検索が増えます。
投稿タイトルやテロップ、キャプションにも大学名を含めましょう。
③学部・学科名を明記する
高校生は学びたい内容から大学を探します。
例
- 心理学部
- 看護学部
- 経営学部
- デザイン学科
- 情報学部
これらの名称を積極的に発信することで検索流入を増やせます。
④入試情報もコンテンツ化する
高校生の関心が高いテーマです。
例
- 総合型選抜対策
- 学校推薦型選抜
- 面接対策
- 小論文対策
受験生の不安解消につながります。
オープンキャンパス集客につながるコンテンツ例
多くの大学では、
「イベント告知」
ばかりを投稿しています。
しかしそれだけでは不十分です。
高校生は大学の魅力を知りたいからです。
効果的な投稿例
キャンパスツアー動画
メリット
- 来場前の不安を解消
- 大学の雰囲気が伝わる
- 保存されやすい
在学生インタビュー
メリット
- リアルな声が伝わる
- 信頼性が高い
- 志望理由形成につながる
授業体験動画
メリット
- 学びのイメージが湧く
- 学部理解が深まる
- ミスマッチ防止になる
オープンキャンパス密着動画
メリット
- 参加後のイメージが持てる
- 予約率向上につながる
- 心理的ハードルを下げる
投稿テーマ例
| 投稿テーマ | 期待効果 |
| 学生の1日 | 好意形成 |
| 学食紹介 | 興味喚起 |
| ゼミ紹介 | 学部理解 |
| 留学体験 | 差別化 |
| 就職先紹介 | 保護者訴求 |
| オープンキャンパスレポート | 予約促進 |
バズよりも「検索される投稿」を増やす
大学広報でよくある失敗があります。
それは再生回数だけを追うことです。
もちろん多くの人に見られることは重要です。
しかし大学広報の目的は出願者獲得です。
そのため重要なのは、
「大学を探している人」
に届くことです。
例えば、
100万回再生された動画より、
1000人の受験生が見た動画の方が価値が高い場合があります。
評価すべき指標
- 保存数
- プロフィールアクセス数
- サイト遷移数
- オープンキャンパス予約数
- LINE登録数
- 資料請求数
SNSは認知施策ではありますが、最終的には出願につながる導線として設計することが重要です。
第4章 オープンキャンパス集客を最大化する具体施策
LINEを活用した参加者フォロー
オープンキャンパス集客で見落とされがちなのが来場後のフォローです。
実は来場しただけでは出願につながりません。
多くの高校生は複数大学を比較しています。
そのため継続的な接触が必要です。
ここで有効なのがLINEです。
LINE活用のメリット
- 開封率が高い
- 気軽に登録できる
- 継続接触が可能
- 個別相談につながる
LINEで配信する内容
- 次回オープンキャンパス案内
- 入試情報
- 学部紹介
- 学生インタビュー
- 教員紹介
- 出願スケジュール
来場後フォロー例
来場
↓
LINE登録
↓
学部情報配信
↓
入試情報配信
↓
出願案内
↓
出願
この流れを設計できる大学は強いです。
在学生コンテンツによる信頼獲得
高校生が最も知りたいのはリアルな学生生活です。
大学公式の説明よりも、在学生の声を参考にする傾向があります。
人気コンテンツ例
- 大学生の1日
- 通学ルート紹介
- 授業紹介
- サークル紹介
- 一人暮らし事情
- アルバイト事情
これらは受験生が将来を想像しやすいコンテンツです。
在学生コンテンツの効果
| 項目 | 効果 |
| 信頼性 | 高い |
| 共感性 | 高い |
| 拡散性 | 高い |
| 志望度向上 | 高い |
学部紹介動画の活用
大学選びの大きな要因は学びです。
しかし多くの高校生は学部内容を十分理解していません。
そこで動画活用が重要になります。
動画テーマ例
- 心理学とは何か
- 経営学部で学ぶこと
- 看護実習の様子
- 情報学部の授業紹介
- デザイン制作風景
短時間で理解できる動画は非常に効果的です。
オープンキャンパス予約率を高めるLP設計
SNSから集客できても予約されなければ意味がありません。
そのためLP改善も重要です。
LPに必要な要素
- 開催日時
- 参加メリット
- プログラム内容
- 学生の声
- アクセス情報
- 予約フォーム
高校生が知りたい内容
- どんな体験ができるか
- 一人参加でも大丈夫か
- 保護者同伴可能か
- 交通費補助があるか
不安を解消する設計が重要です。
高校訪問・進路指導教員との連携
高校教員は大学選びに大きな影響力を持っています。
そのためデジタル施策だけでなく、高校との関係構築も重要です。
実施施策
- 高校訪問
- 教員向け説明会
- 教員向けニュースレター
- オープンキャンパス招待
高校教員の理解が深まると推薦につながりやすくなります。
第5章 オープンキャンパス集客成功のためのKPI設計と改善方法
集客施策で追うべき指標
オープンキャンパス施策ではKPI設計が重要です。
来場者数だけでは成果を判断できません。
主要KPI一覧
| 指標 | 内容 |
| SNSリーチ数 | 認知獲得 |
| 保存数 | 興味関心 |
| サイト流入数 | 比較検討 |
| 予約数 | 行動喚起 |
| 来場率 | 集客成果 |
| 出願率 | 最終成果 |
| 入学率 | 真の成果 |
SNSから出願までの導線設計
成果が出る大学は導線設計が明確です。
理想的な導線
SNS
↓
公式サイト
↓
オープンキャンパス予約
↓
LINE登録
↓
来場
↓
出願
↓
入学
この流れを可視化することで改善点が見えてきます。
来場者数だけでは失敗する理由
多くの大学は来場者数を成果指標にしています。
しかし本来見るべきは出願への貢献です。
比較例
| 指標 | A大学 | B大学 |
| 来場者数 | 1,500人 | 900人 |
| 出願者数 | 120人 | 180人 |
| 出願率 | 8% | 20% |
来場者数だけを見るとA大学が成功です。
しかし成果を見るとB大学が優れています。
重要なのは質です。
出願率・入学率まで追跡する重要性
オープンキャンパスは手段です。
目的は出願と入学です。
そのため、
- どのSNSから来たのか
- どのコンテンツを見たのか
- どの学部に興味を持ったのか
を分析する必要があります。
高校生から選ばれる大学になるために
これからの大学広報は「待つ広報」では成果が出ません。
高校生が検索する場所に情報を届けることが重要です。
特にSNSの検索エンジン化が進む中で、
- 検索される言葉を意識する
- 在学生のリアルな声を届ける
- オープンキャンパス後も継続接触する
- 出願まで導線を設計する
これらが成果を大きく左右します。
オープンキャンパス集客とは、単なるイベント集客ではありません。
高校生の進路選択を支援しながら、大学の魅力を伝え、出願につなげる総合的なマーケティング活動なのです。

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